メクネス(Meknes)

 モロッコの中心部に位置する都市メクネス。11世紀にムラービト朝時代に設立され、17世紀になると現在のモロッコ王国の王朝・アラウィー朝の最初期の首都となりました。当時の国王ムーレイ・イスマイルはヨーロッパ諸国と積極的に国交を結び「モロッコのベルサイユ化」を計画しましたが、完成を見ることなく没しました。その後即位した息子は遷都したためメクネスの繁栄は途絶えましたが、メクネスはヨーロッパとイスラム建築が融合した歴史的建造物や自然遺産が残る帝国都市として地方独特の建築物が現在でも残っています。

観光地

① 旧市街(メディナ)

17世紀後半から18世紀前半までアラウィー朝モロッコの王都として繁栄したメクネスのメディナ(旧市街)は、古都の情緒が漂う街です。立派な城門と城壁が現存しているメディナ(旧市街)は、1996年に世界文化遺産に登録されているものの観光客が少なく、喧騒に満ちた他のモロッコの都市は違ってのどかで穏やか雰囲気です。

② エディム広場

メクネスの中心にあたり、通りを挟んだ向かいには有名なマンスール門、ここでタクシーや馬車を捕まえて新市街や旧市街(メディナ)へ行くことができます。

③ マンスール門

「北アフリカで最も美しい門」として名高いマンスール門は、メクネスのシンボルであり、王宮の入り口にあたる巨大な門です。メディナと同様1996年に世界文化遺産に登録され、イスラム建築の最高傑作とも称されています。

④ ブー・イナニア・マドラサ

14世紀に設立されたイスラム神学校で、現在はイスラム教徒以外でも中に入って見学できる人気の観光スポットです。

⑤ ムーレイ・イスマイル廟

かつての国王ムーレイ・イスマイルの墓が安置されている場所です。イスラム美術の最高傑作と称されており、壁から天井にかけてのモザイクタイルなど、壮大な王都建設を夢見ながらもその完成を待たないままにこの世を去った国王ムーレイ・イスマイルの思いを受けた廟の華麗な装飾には目を惹かれます。イスラム教徒以外も見学ができる貴重な場所ですので、中に入ることをおすすめします。

⑥ カラの地下牢

ムーレイ・イスマイル王の治世下に造られた巨大な地下牢獄です。最盛期はフェズまで繋がっていたとの伝説があるほど大きく、最大40,000人もの囚人を収容できたと言われています。この地下刑務所は、メクネスの刑務所の歴史の証であり、街の遺産に興味深い要素を加えています。

郊外観光地

ムーレイ・イドリス

メクネスから北へ40分、ヴォルビリスの遺跡から3.5Km離れた場所にある古都で、「聖者の町」と呼ばれています。8世紀にイドリス1世がモロッコ最初のイスラム王朝イドリス王朝を興した場所であり、モロッコ中から巡礼者が集まるムーレイ・イドリス廟が存在します。以前はイスラム教徒以外が町へ出入りすることができませんでしたが、現在は聖なるイドリス廟のみ立ち入り禁止となっています。

ヴォルビリスの遺跡

メクネスから約30Km離れたゼンフーン山の麓にあります。モロッコ国内に残る最大の古代ローマの都市の遺跡であり、史跡のモザイクと建築の痕跡が鑑賞できます。